知恵、嘘、罰、そして慈愛
前回・・痛みに悶える兎にオオアナムヂノカミはどうやって助けるのか!!
有名な因幡の白兎のお話後編です
あまりの痛さに泣きながらもがき苦しんでいるところに、八十神一行の最後尾を歩いていたオオアナムヂノカミが通りかかりました・・
オオアナムヂノカミが兎に泣いている理由を尋ねると、このように答えます。
私は淤岐の嶋(隠岐の島)からこちらの島に渡ろうとして、鰐(サメのこと)を欺きました」
うまいことをいって、鰐を利用しようと考えたのです。
それで、「鰐と兎のどちらの一族の数が多いか、数えてあげよう」といい、
淤岐の嶋から気多の岬まで鰐を一列に並ばせました。
そして、鰐の背中を踏みながら数え、もう少しで陸地というところまできたとき『あなたたちは私に騙されたのだ』とうっかり口を滑らせてしまいました。
すると、いちばん端にいた鰐に捕まり、こうして体の皮をすべて剥がされてしまったのです・・・それから兎は八十神たちに騙されたことも話しました。
それを聞いたオオアナムヂノカミはいいました。
「すぐに河口へ行って、真水でよく体を洗うのです。岸辺に生える蒲黄(ガマの花粉)をとって、それを敷き散らかした上に寝て転がればよくなるでしょう」
教えられたとおりにすると、果たして兎の体は元どおりになりました。
この兎がいまも兎神と呼ばれている、因幡の白兎です。
兎はオオアナムヂノカミに感謝して、「ヤカミヒメを娶ることができるのは、あなた様でしょう」そう口にしました。
次回・・ヤカミヒメをオオアナムヂノカミは娶ることができるのか?
参考図書:図解眠れなくなるほど面白い古事記 学習院大学名誉教授 吉田敦彦監修



