八つの頭と八つの尾
前回・・高天の原を追われたスサノオノミコトは出雲の国の肥の川のほとり、名を鳥髪というところに降り立ちました・・そう!八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の逸話の始まりです。
肥の川に箸が流れ下ってきたので、スサノオノミコトは川上に人が住んでいるのだと思い、流れに沿って上流に進みました。
すると、やはりそこには家があり、どうしたことか、若い娘を間にはさんで、老爺と老婆が涙に暮れている姿があったのです。
素性を尋ねるスサノオノミコトに、老爺が答えました。
「私は国つ神(葦原の中つ国に神)のオオヤマツミノカミの子で、名をアシナヅチ(足名椎)といいます。妻の名はテナヅチ(手名椎)、娘の名はクシナダヒメ(櫛名田比売)と申します」
ついでに泣いている理由を聞くと、アシナヅチはこういいました。
「私にはもともと八人の娘がいたのですが、毎年高志に棲む八岐の大蛇が娘を一人ずつ食らっていきます・・残る娘は一人だけになりました。そして、今年も八岐の大蛇が現れる時期がきてしまったのです・・」
アシナヅチがいうには、その大蛇の目は赤く熟したほうずきのようで、一つの胴体に八つの頭と八つの尾があり、胴体にはヒノキやスギが生え、体長は谷を八つ、尾根も八つ渡るほど大きいとのこと。
そしてその腹は爛れ、いつも血がにじんでいるのだそうです。
次回・・八岐大蛇の全貌を聞いたスサノオノミコト、普通であれば恐怖におののくはずでが・・スサノオノミコトはアシナヅチに驚きの話を持ち掛けます(笑)
参考図書:図解眠れなくなるほど面白い古事記 学習院大学名誉教授 吉田敦彦監修


